「聖剣伝説2 another」 第8話 〜海の中の王国〜 <フラミーの背の上> ちなみ「ん〜〜〜♪フラミーちゃんの背中、やっぱりきもちい〜♪♪♪」 程塚(…ちなみちゃん、元気になったみたいだな…) ポポイ「なあフラミー!何でかわい子ちゃん達、     この世界に連れてきちゃったんだ!?」 キュイキュイーン! ポポイ「いや、キュイキュイーンじゃわかんねえし…」 姫花「そのマタンゴ王国?の人達なら    フラミーの言葉わかるんだっけ」 ランディ「国王のトリュフォーなら 多分わかるんじゃないかな。      あ、そう言ってる間に見えてきたよ」 一行が眼下を眺めると、海の中に色とりどりのキノコが並んでいた。 ちなみ「わあっ、海の中に国があるんだ…!とっても綺麗…!」 〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜 <マタンゴ王国・城下町> ちなみ「わあ〜 何だかおとぎ話の世界みたい!!」 和樹「こ、こういうの見ると    『本当にゲームの中に入ってきたんだ』って実感しちゃうなあ…!」 程塚「何で海の中にキノコが生えてんだとか    そもそも何で息が出来んだとか…最早ツッこむのも疲れるわ…」 姫花「ていうか、何かその辺をキノコが歩いてるんだけど…;」 ランディ達に気付いたキノコ人間?が、驚いて声をかけてくる。 住人A「ランディさん達ー!マタンゴー!お久しぶりです〜」 姫花「キ……キノコが喋った…」 ランディ「どうも、その節はお世話になりました」 ポポイ「なぁなぁ、オイラ達トリュフォーのおっちゃんに用なんだけどさ」 住人A「国王様?なら、今ちょうどその辺に…」 プリム「え?お城じゃないの?」 キノコ人間が指した先には 王冠を被り、髭を生やしたキノコが見える。 トリュフォー「…?よぉーお前ら!!それにフラミーも!」 プリム「ちょちょっと、一国の主がこんなとこで何してんの?」 トリュフォー「うははは、城に引きこもりっぱなしってのは      性に合わねーからな!パトロールってやつよ。      最近ぶっそうだからな、この国だって      いつ帝国に攻められるかわかったもんじゃねえし」 ちなみ「帝国って…?」 トリュフォー「ん?お前らしばらく見ない内に 随分大所帯になったな」 ランディ「うん。トリュフォー、今日はそのことで来たんだ」 トリュフォー「…ワケありっぽいな。話してみろよ」 〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜 トリュフォー「別の世界!?うははは、        またすげーことに巻き込まれてんなお前ら!?        流石は勇者サマだぜw」 ポポイ「笑いごとじゃねえんだって!     とりあえずフラミーに ワケ聞いてみてくれよ」 トリュフォー「まあ、そりゃいいけどよ…ふんふん、なになに?」 キュイキュイーン! 遊太「おっ やっぱ言葉わかるんすね!?」 ちなみ「な、何て言ってるんですか?」 トリュフォー「……何も知らねえみたいだぜ」 ガクッ 姫花「うそでしょ!?だって この子が…」 トリュフォー「あの時のことはよく覚えてない。        意識もあいまいで、        自分の身体が 自分じゃないみたいだった…ってよ」 程塚「…誰かがフラミーを 操ってたってことか…?」 ランディ「トリュフォー、フラミーの一族のこと…」 トリュフォー「わかってるって。国の学者に      白い竜の一族のこと調べさせるよ。      何か手がかりがあるかもしれねーからな」 遊太「さっすが王様!頼りになるぅ〜」 トリュフォー「ま、お前ら 調べてる間ヒマだろうからよ。       王宮でメシでもどうだ?もっとゆっくり話きかせろよ」 ちなみ「え?そ、そこまでしてもらっちゃ…」 ポポイ「おっ 待ってましたぁ!     この国の料理、美味いんだよな〜」 遊太「マジかよポポイ!?期待しちゃうよ!?」 程塚「…お前らの辞書に、遠慮って文字はねえのか」 プリム「あはは、まあせっかくだし お言葉に甘えちゃおうよ」 〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜 <マタンゴ王国・マッシュ城> カチャカチャ 姫花「ホ、ホントにおいしっ…!?」 ポポイ「いやー相変わらず この国の魚のムニエルは絶品だな!」 遊太「このエビチリも めっちゃ身がプリプリしてて…!!    ああ〜マタンゴになるぅ〜〜〜〜〜」 程塚「意味わかんねえよ…    いやしかし、流石は本場の海の幸ってところか…」 トリュフォー「うはは、いい食べっぷりだなァ!?       どんどん食え食え、おかわりもあるからな!」 ちなみ「あの そういえば…さっき言ってた『帝国』って…」 ランディ「ああ、まだ話してなかったっけ」 和樹「ちなみちゃん、ランディさん達はね、    マナの力を使って世界を支配しようとする、    悪の帝国と戦ってるんだよ!!」 遊太「この前なんか 帝国の本拠地に乗り込んで    危うく殺されかけたんすよね!?」 ランディ「あはは、ホント詳しいね。和樹君と遊太君はw」 ちなみ「……あの覆面の人達やモンスター以外にも     そんな怖い人達がいるんだ…」 トリュフォー「…おっかねえ世界に来ちまったって        不安でたまらねえか?」 ちなみ「!!え、えっとその…」 トリュフォー「気持ちはわかるぜ。けどな、       この勇者サマ達はマジですげーぞ?       世界を救っちまうって言われても 信じられるくらいにな。       ランディ達が一緒なら 何があっても大丈夫だ」 ポポイ「へへっ おっちゃん、     そんな本当のこと言われたら照れるぜ〜?」 トリュフォー「それにオレ達だって       お前らが一日でも早く帰れるよう 協力するぜ?       それ以外でも、困ったことあったら何でも頼ってこいや」 程塚「…こんなこと言うのも何だけどよ。    何でそこまでしてくれるんだ?今日会ったばかりの俺達に」 トリュフォー「当たり前だろ?ランディ達はこの国の恩人だぜ。       なら、その仲間のお前らにだって       オレは何だってしてやるよ」 プリム「……トリュフォー…」 ちなみ「トリュフォーさん……」 トリュフォー「うははw 柄にもねえこと言っちまったな!       まああれだ。学者ども、まだ時間かかるっつってたから       お前らメシ食ったら 腹ごなしに観光でもしてこいよ。       いい気分転換になるぜ?」 ちなみ「……はい!ありがとうございます!」 〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜 <マタンゴ王国・城下町> 姫花「ちーちゃん、何か嬉しそうだね」 ちなみ「…うん。トリュフォーさん、いい人だなあって」 和樹「うん、俺も何か感動しちゃった」 プリム「まあ、フラミーをちっちゃい頃から育ててくれたのも     トリュフォーだしね」 姫花「あっ、そうなんだ…!」 遊太「帝国でピンチになった時、    助けに来てくれたのも トリュフォーなんすよね!」 ランディ「本当に何でも知ってるねw      うん、だから僕らもトリュフォーには凄く感謝してるし      信じていいと思うよ」 ちなみ「うん…!」 ガシャーン 姫花「…?何の音?」 ドカッ ガシャッ うわあああ! 程塚「…!!あ、あいつらっ!」                      (続く)