「聖剣伝説2 another」 第5話 〜姫花の油断〜 <マンテン山脈〜ほこらの外〜> プリム「しかしあんた達、     よくここまでモンスターから逃げてたどり着けたわね」 遊太「いや何か、    適当に棒とか石で戦ってたら何とかなっちゃってw」 ポポイ「えっ、でも戦ったこと無かったんだろ?」 ちなみ「はい、だから自分でもビックリしてるんです…」 ランディ「うーん、僕も初めて剣を握った時、      驚くほど自然に体が動いたけど…」 プリム「ランディは聖剣の勇者だからねえ…     あんた達も女神に選ばれ、     マナの加護を受けた子達ってことなのかしら」 ランディ「まあ、もしそうだとしても      ずっと石と棒ってわけにはいかないからね…      コレ、貸しておこうかな」 ガシャッ ちなみ「わっ、武器がいっぱい…!」 プリム「ランディが剣、あたしがブーメラン、     ポポイが斧を使ってるから…」 ポポイ「それ以外なら 好きなの持ってっていーぜ!太っ腹だろ!」 和樹「こ、これみんな、マナの洗礼を受けた武器なんですよね!?」 ランディ「うん、よく知ってるね」 和樹「らららランディさん達の おさがりが貰えるなんてっ…!!」 程塚(ほどづか)「カズ、お前は少し落ち着け」 姫花「じゃー早いもの勝ちね!    あたしはこのムチにしよっと」 ちなみ「えっとじゃあ、私は弓矢を…」 遊太「おっし んじゃ槍もーらい♪」 和樹「こ、このグラブをお借りしますっ!!!」 程塚「残ってんのはっと…投げ槍か…」 ちなみ「程塚君、私のと交換する?」 程塚「いや別にいいんだけどよ…    えっと ランディさんっつったっけ」 ランディ「ああ、ランディでいいよ。他のみんなもね」 和樹「ららランディさんを呼び捨てとか畏れ多い…!!」 程塚「誰かカズ黙らせとけ。    ランディ、あんたが腰に下げてるそれは?」 ランディ「ん、これ? 僕が素振りとかに使ってる木刀だけど」 程塚「んじゃ、俺はそれでいいや」 姫花「えっ…あんた そんなんでいいの?」 ランディ「それにこれ、使い古してボロボロだよ?」 程塚「弘法筆を選ばず…    もとい、素人が何使ったって変わんねーよ」 遊太「おっ 何かいいこと言ったんじゃないっすか程塚さん?!」 プリム「まあ、みんなに貸したのも あくまで護身用のつもりだし。     木刀でもいいんじゃない?」 ポポイ「おうよ!どの道レディ達にゃ、     オイラが指一本触れさせねーからな!」 姫花「あはは、頼もしい…のかなw」 ランディ「よし、それじゃひとまず      ふもとのマンダーラの村で これからのこと話し合おうか。      みんな、モンスターとさっきの覆面達に気をつけてね」 〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜 <マンテン山脈〜5合目〜> ビシィッ ブラッドパンジー「キュウ…」 姫花「ふう、モンスター多いなあ」 ランディ「みんな本当すごいんだねえ」 プリム「ホント!それで戦いの素人なんて、誰も信じないわよw」 程塚「ん?ブラッドパンジーの横に 何か落ちてねえか」 姫花「あ、あたしのハンカチ!今の戦闘で落としちゃったんだ」 タタタッ ちなみ「……!姫ちゃん、待って!」 姫花「えっ?きゃ、きゃっ!」 ガシッ 突如現れた灰色のローブの男達に、姫花は羽交い絞めにされた。 ランディ「お前達、また…!」 姫花「は、放しなさいよ!はーなーせってば!!」 ダダダッ 姫花の声も虚しく、男達は薄暗い洞窟の中へ消えていった。 和樹「ひ、姫花ちゃん!!」 タタタタッ 程塚「ちょ、カズ!先走んなって…あーあ、行っちまった…」 遊太「相変わらずだなあ…    好きな子のこととなると あーなんだから」 ちなみ「えっ…カズ君って 姫ちゃんのこと?!」 遊太「え、い言ってないっすよ?!    カズさんは すき焼きが大好物だって話です!」 程塚「フォロー下手だなお前!つかそんな場合じゃねえ、追わねえと!」 ポポイ「ここ、闇の神殿だよな」 プリム「あたし達がヒューポスライムを退治したから 今はもぬけの殻…     なるほど、隠れ家にはもってこいってわけね」 ランディ「よし、僕が先頭をきる!      いいかみんな、固まって絶対に離れるなよ!」                          (続く)