「聖剣伝説2 another」 第2話 〜冒険の始まり〜 <フラミーの背の上> キュイキュイーン! 姫花(ひめか)「ん…うん…あ、どうなったの?         ねえ、ちょっとみんな起きて!」 ちなみ「え…んん……     何か下がふかふかして…って、きゃあああっ!」 遊太「な、何か地面が超遠いんですけどお!!」 キュイキュイーン! 程塚(ほどづか)「しかもこの鳴き声…ま、まさか…」 和樹「おおおおっ!ま、マジだああ!    リアルにフラミーに乗ってるんだ俺達!」 程塚「喜んでる場合かあっ!」 姫花「ねえ、それにここ どう見ても日本じゃないよね…?」 程塚「ああ、というか地球かどうかすら怪しいな…    何かデカい砂漠とか見えるし、    向こうの森には 紅葉の隣に桜が咲いてるし…」 和樹「つ、つまり…聖剣2の世界に入れたってことかああっ!!?」 遊太「イヤッホウウゥ!!バーチャルゲーム体験キタ―――!!」 程塚「だから喜ぶなっつーの!!」 ちなみ「わぁ〜っ、フラミーちゃんの背中フワフワ〜♪」 程塚「ああもう…こ、こっちはこっちで…」 姫花「ゆ、夢だよね?これ絶対夢だよね!!?」 キュイキュイイーン! 程塚「お、おい…何か段々高度が落ちてないか…?」 ちなみ「あ、本当だ…     いつの間にか、地面スレスレ…って、きゃっ!」 程塚「あ、あぶねっ!」 ドサァッ キュイ―――――ン! 姫花「い、いたたっ…!ちょっといきなり振り落とさないでよっ!    って、もう行っちゃったし…」 ちなみ「あ、ありがと程塚君 かばってくれて…」 程塚「い、いや何だその、近くにいたから咄嗟に…///」 遊太「ヒューヒュー♪お熱いっすね〜」 程塚「だ、黙ってろ!それより どうなってんだ一体?」 姫花「夢じゃないとしたら、あのフラミーって子が    あたし達をゲームの中に連れてきちゃったって事みたいね…」 程塚「意味わからん、何でこんな事に…おいカズ、遊太!    お前らこのゲーム詳しいんだろ?どうすりゃいいんだ?!」 和樹「うーん…つっても俺、    フラミー仲間にする所までしか進めてないからな…    風景見る限り、ここはマンテン山脈みたいだけど」 遊太「あ、じゃあ山頂に 賢者様がいるんじゃね?」 和樹「ああ、賢者ジャッハ!その人に聞けば何かわかるかも!」 姫花「じゃ、まず山頂に向かってみよっか」 〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜 <マンテン山脈〜5合目〜> ザッザッ 程塚「ふう、勾配は大したこと無いが    結構長い道のりだな…」 和樹「ひ、姫花ちゃんちなみちゃん 大丈夫?疲れてない?」 ちなみ「うん、だいじょ…カ、カズ君、前っ!」 和樹「え?…う、うわっ!」 ガササッ! 茂みから飛び出してきた大きな鳥のヒナの口ばしを、 和樹は間一髪でよける。 程塚「モンスター…!流石、RPGの世界だな…」 遊太「ヤバいって、確かコカトリスの口ばしは石化効果があるぜ!」 姫花「こ、こんなの相手にしてらんないわよ、    早く逃げよう!」 和樹「でも、こいつ案外素早い…!    く、くそっ!」 とっさに放った和樹の回し蹴りが、コカトリスのこめかみにヒットした。 バキッ! コカトリス「ク、クエ〜(バタン)」 ちなみ「す……すごーい、カズ君かっこいー!」 程塚「お、お前…空手か何かやってたっけ…?」 和樹「さ、さあ…?何か、無意識に…」                   (続く)